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ゲームの影響について2

 
 前回の記事を書いてから、その後ちょうどこんな記事が。この調査の結果でも、視覚認識能力に関しては、テレビゲームをやると向上するという結果が出ているようですね。

 さて、話は変わって、今回はテレビゲームと暴力の話。新聞など、ジャーナリズムの場においては、若年層による犯罪が起こるたびに、定説であるかのように、テレビゲームが青少年の犯罪行為を助長させているといった内容の報道が行われたりします。これが正しいのかどうかはここでは置いておくとして、暴力行為が描かれることも多い、テレビゲームに対し、テレビゲームをやらない人たちをはじめとして、漠然とした不安が漂っているのは受け止めなければならないかと思います。おそらく、そういった社会的な事情もあって業界団体であるCEROによるレーティング制度が誕生し、業界による自主規制の動きが誕生したのではないかと思います。レーティングに関しては、『メディアと人間の発達』を読み終わった後に読もうと考えている白鳥 令編 『ゲームの社会的受容の研究』(東海大学出版会、2003年)などのほか、こちらのサイトなども参考になるかと思います。CEROによるレーティングにおいても、暴力表現はレーティングの対象となる表現項目となっており、これもやはりテレビゲームの中で行われる暴力行為が青少年に影響することを懸念してのものではないかと思います。しかし、これらはあくまでも、ジャーナリズムを中心とした場合での話であり、より実証的な研究結果を必要とされる学術的な研究の世界においてはどのように捉えられているのか、それが今回のお話の中心になっているかと思います。

 さて、今回は『メディアと人間の発達』のうち、渋谷明子氏による「テレビゲームと暴力」の内容を私なりにまとめ、感想を書こうかと思います。

 渋谷明子 「テレビゲームと暴力」(坂元 章 編 『メディアと人間の発達』 学文社、2003年、95~114ページ所収)

 米国では10代の少年による暴力犯罪が社会問題となっており、その原因として両親の教育態度、テレビゲームを初めとするサブカルチャー、銃社会などが指摘されている。そして、テレビゲーム普及国である日本では少年の暴力犯罪が少ないと指摘され、テレビゲームと暴力犯罪とが日本では無関係であるかのような印象を米国民に与えた。しかし、日本においても、テレビゲームにおける暴力表現に対する懸念は高まっており、テレビゲームに関する研究も重要となってきている。
 それでは、テレビゲームによって、実際に攻撃行動が促進されるのかどうかが問題となるが、これについては一貫性が乏しいなど、問題が残されている部分もあるが、テレビゲームの暴力描写が攻撃行動を促進させているということができる。
 また、テレビゲームの暴力描写がテレビの暴力描写とでは①役割演技・参加性(インタラクティブ性)、②暴力行為への報酬性、③暴力行為の正当化、④難易度・活動性・競争性の点で大きく異なることが指摘されている。
 ①については、受身的に視聴することが多いテレビに対して、テレビゲームでは能動的にコントローラーを動かし、自ら主体的にゲームに参加する。つまり、テレビゲームでは主人公となって暴力行為を実践することになるため、攻撃行動が促進されると予想されるが、これまでの実験結果では、一貫性が乏しく、これは、テレビゲームの中にも参加性の高いものと参加性の低いものとがある可能性を示唆している。
 ②については、テレビの暴力描写では、攻撃行動に対して、報酬が与えられた場合、攻撃行動が促進され、懲罰が与えられた場合は、攻撃行動が抑制される傾向にある。テレビゲームの場合、報酬を与えられることが多く、また報酬性の高いゲームでより攻撃行動が促進されている。
 ③については、上記②の場合と同様に、暴力行為が正当化された場合は、攻撃行動が促進され、攻撃行動が正当化されない場合は、攻撃行動が抑圧される。テレビゲームにおいては、暴力行為を行わないとゲームが続行できない場合も多く、プレイヤーによって暴力行為が正当化されやすい。だが、暴力行為が攻撃行動に及ぼす影響に関する研究は、テレビゲームではまだない。
④のような難易度や活動性が高いゲームで短期的に攻撃行動が促進されたと思われる実験結果が出ているが、いずれも難易度の差などを検証したものではなく、実証されたとはいえない。
 また、ゲームのレーティングとして日本では、CEROによる主として年齢別のレーティングが行われている。米国では年齢別のレーティングに加え、暴力表現に関する情報がソフトの裏に書かれている。さらに、メディアへの教育的介入に積極的な米国では、テレビゲームに対する対策として、次のような方法が紹介されている。
1.テレビゲームで遊ぶ時間を制限する。
2.子どもの年齢にふさわしいかどうかレーティングを確認する。
3.暴力や性の描写がある場合、事前に内容を見て確認する。
4.子どもが遊んでいるゲームを知るために、子どもと一緒にゲームで遊ぶ。
5.宿題や家庭での仕事を先にするように言う。テレビゲームを報酬として利用する。
6.子どもが孤立するので、子ども部屋にゲーム機を置かない。
7.ゲームの内容について、子どもと話をする
8.親の価値観を知らせ、子どもに遊んで欲しくないようなゲームで遊ばせない。親も子どもの前ではそのゲームで遊ばない。子どもにも買わない。
 もちろん、テレビゲームが全て暴力的で、問題なわけではない。2人以上で遊ぶゲームは社会化を促すなどのメリットも指摘されている。ただし、残念なことに家庭でどのように対応策をとれば、テレビゲームを有効利用できるかについては、まだ検証されておらず、今後、求められる研究である。
 結論としては、一貫性に乏しい部分はあるが、テレビゲームの暴力描写が青少年の攻撃行動を促進しうる可能性を持っている。一貫性が乏しい原因としては、ゲームで遊ぶ青少年の年齢や、性別などによっても変わると思われ、今後はそういった部分についての研究が必要となる。一方で、テレビゲームは教育的効果なども期待されており、今後は多様な角度から研究していくことが重要になっていくに違いない。


 要するに、今回の部分の内容というのは、テレビゲームにおける暴力描写は、程度の差こそあれ、青少年の攻撃行為に影響するが、テレビゲームには数多くのメリットが存在することもたしかであり、テレビゲームが青少年を暴力的にするからといって、テレビゲームを完全悪として排除してしまうのは、あまりにもったいないよという話です。
 たしかに、テレビゲームはもしかすると青少年の暴力行為や犯罪に影響しているのかもしれませんが、それと同じかあるいはそれ以上に、大きなメリットがあるのではないかと思います。しかし、悪い点については、やはりそれが悪い者である以上、無視するわけにもいきません。テレビゲームの良い点も悪い点も、きちんと知り、理解し、悪い点にはしっかりと対策を講じ、良い点のみを抽出する。このようにうまくテレビゲームとつきあっていくことが大切なのではないかと思いました。
 




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